「Oxford Bookworms Library」Level 2から10冊紹介!

「Oxford Bookworms Library」とは

「Oxford Bookworms Library」は、英語学習者向けに編集されたリーダー(多読用洋書)シリーズで、イギリスのオックスフォード大学出版局が提供しています。文法や語彙のレベルに応じてStage 1〜6まで分かれており、初心者から上級者まで幅広く対応しています。

各レベルには、世界の名作文学やミステリー、ノンフィクション、伝記など多様なジャンルが揃っており、語彙数や文の構造が段階的に設定されているため、無理なく読解力を伸ばすことができます。また、語学テストの指標(CEFR)にも対応しており、学校や語学教材としても広く利用されています。読書を通して自然に英語力を身につけたい人におすすめのシリーズです。

「Oxford Bookworms Library」Level 2 はどのレベル?

Oxford Bookworms Library Level 2 は、CEFR の A2~B1 レベルに相当する、英語学習者向けの中級前段階です。限定語彙数は 約700語(headwords) で、語彙のバリエーションはまだ広くなく、読みやすさに配慮されています。平均の語数は 6,500語程度 の作品が多いです。

物語のジャンルも豊富で、クラシック文学(例:『Alice’s Adventures in Wonderland』『Robinson Crusoe』『Huckleberry Finn』『Dracula』など)や、ミステリー、ノンフィクション(例:アメリア・イアハート伝記や世界の文化紹介など)まで、多彩なラインナップがあります。

このレベルは、「基礎的な英文は理解できるが、語彙や表現の幅を広げたい初心者〜中級者」にぴったり。挿絵や図表、語注が付いた構成で読み進めやすく、同時に語彙や理解力をステップアップさせる構成です。

「Oxford Bookworms Library」Level 2から10作品紹介

Too Old to Rock and Roll and Other Stories

グレッグは、思春期の只中にいる少年。彼の心を重くしているのは、母の死以来すっかり無気力になってしまった父親の存在だった。かつてとは別人のようになった父を、グレッグはなんとか立ち直らせようと試みる。父親は若くはない。だが、ロックンロールの情熱を取り戻すことができたら、何かが変わるかもしれない――。ジャン・マークの短編集には、10代の若者たちが直面する家族や感情の揺れ、友情などが、彼らの視点でリアルに描かれている。

Voodoo Island

ジェイムズ・コンウェイの関心は、もっぱら金儲けだった。彼の目には、ハイチの小さな島にある古びた墓地も、商機にしか映らなかった。そこに住宅や店舗を次々と建てて利益を得ようと考えていたのだ。訪れるのはひとりの年老いた男だけ。コンウェイにとって、そんな老人は脅威ではなかった。しかし、その男には静かに眠る“仲間”がいた。墓の下、すでにこの世を去った者たちだ。コンウェイは知らず知らずのうちに、彼らの安らぎを侵すという、取り返しのつかない一線を越えてしまう――。

Love among the Haystacks

夏の陽ざしが照りつける中、ウーキー農場では干草作りが続いていた。兄弟たちは手を動かしながらも、頭の中では別のこと――若い女性たちや恋の話――でいっぱいだった。やがて言い争いが始まり、荒々しい言葉が飛び交う。それでも作業の手は止まらない。人々が入れ替わり立ち替わり農場を訪れ、時は流れ、夕暮れがゆっくりと大地を包み込む。やがて空が暗く染まり、辺り一面が夜の静けさに沈むころ、畑の端からは草の甘い香りがふんわりと立ち上り、柔らかく仕上がった干草の山が、夏の一日を締めくくっていた。

New Yorkers Short Stories

主婦や浮浪者、弁護士、ウェイトレス、そして女優――20世紀初頭のニューヨークでは、ごく普通の人々がそれぞれの日常を送っていた。時代が移り変わり街は大きく変貌を遂げたものの、そこに暮らす人々の本質はほとんど変わっていない。裕福な者もいれば貧しい者もおり、幸せな人もいれば悲しみに沈む人もいる。愛を持つ者もいれば、まだそれを求める者も存在する。O. ヘンリーの名作短編集は、そんな多彩なニューヨーカーたちの生活を、繊細でユーモラスかつ共感を呼ぶ視点で描き出している。

O. Henry(オー・ヘンリー)
アメリカの短編小説作家。彼の作品は巧みな語り口と意外な結末(どんでん返し)が特徴で、日常の中の人間ドラマをユーモアや温かみをもって描写している。代表作には『賢者の贈り物』や『最後の一葉』があり、現在も世界中で親しまれている。彼の短編は英語学習教材としても多く利用されている。

Red Dog

レッド・ドッグはオーストラリアン・ケルピーという牧羊犬の一種で、その生涯は冒険と活気に満ちていた。西オーストラリアの広い地域を自由に旅し、決まった飼い主はいなかったものの、多くの仲間に囲まれていた。彼はどこで美味しい食べ物が手に入るかをよく知っていたのだ。この物語は、作家ルイ・ド・ベルニエールが西オーストラリアにまつわる犬たちの逸話を集めたもの。笑いあり、涙ありの、どれも実話に基づく心に残るエピソードだ。きっと誰もが、レッド・ドッグのような親友を望むだろう。

Stories from the Five Towns

原作者のアーノルド・ベネットは、5つの町とその住民たちの物語で広く知られている。そこに暮らす人々はごく普通の人たちで、私たちと同じように時には思いがけない行動をとることもある。裕福な実業家サー・ジーはなぜ窃盗を計画しているのか。トビー・ホールはなぜチャイルド通り11番を訪れることにしたのか。そしてそこで誰に出会うのか。さらに、ヘシャン兄弟とアニー・エメリーという人物たちも登場し、彼らは1万2千ポンドという金額に頭を悩ませている。

The Prince and the Pauper

1547年、ロンドンに暮らす貧しい少年トムは、父の命令で毎日街へ出ては物乞いをし、その施しを家に持ち帰っていた。何も持たずに帰れば厳しい罰が待っていた。一方、当時の王ヘンリー8世の息子エドワードは、望むものはすべて手に入る恵まれた生活を送っていた。全く異なる環境に育った二人だったが、その顔立ちは驚くほど似ていた。ある日、思いがけない出来事で二人の生活が入れ替わってしまう。物乞いの姿で王子として生きることになったトム、そして王子として物乞いの生活を強いられるエドワード。二人の運命はどのように動いていくのか――。

The Summer Intern

ライター志望のアナは、夏の間だけファッション系ウェブサイト「グロス」で働けることになり、期待に胸を膨らませていた。しかし、現実は思い通りにはいかなかった。親友のケイティを怒らせてしまい、母親は毎日のように職場へ電話をかけてくる。編集者のティナはアナにコーヒーを運ばせたり郵便物を届けさせるばかりで、記事を書かせてもらえない。「いつになったらグロスで記事を書けるんだろう?ケイティと仲直りするにはどうしたらいい?ママには15歳だってわかってもらえるかな?」と、アナの悩みは尽きない。

The Year of Sharing

リチャードは村での穏やかな暮らしに飽き飽きしていた。車を手に入れて思い切り走らせたいと願っていたが、彼が住む未来の世界には車は存在しなかった。そこには自転車と小さな村、そして広がる緑豊かな森だけがあった。12歳のリチャードは、ほかの子どもたちと同様に「共有の年(Year of Sharing)」という試練を経験しなければならない。彼は森の中で野生動物たちと孤独に過ごしながら、世界を分かち合うことの意味を学び、動物たちの生き方や食べ方、闘い、そして死についても理解を深めていくのだった。

William Shakespeare

ウィリアム・シェイクスピアは1564年4月、ストラットフォード・アポン・エイヴォンで誕生し、1616年4月にこの世を去った。アン・ハサウェイと結婚し、二人の娘と一人の息子をもうけている。俳優であり詩人であり、数多くの名作劇を生み出した劇作家として知られる彼だが、一人の人間としてはどんな人物だったのか。初めて馬車でロンドンを訪れた際にはどんな思いを抱いたのか。『ハムレット』や『ロミオとジュリエット』の執筆中の心境は?また、一人息子を失ったときの彼の気持ちはいかほどだったのか――。

 

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